2019/08/28

8月のあれこれ

新規投資
BA,ESLT,LDOS,ORA,VMW
追加投資
ADM,DIS,UNH
売却
UPS

BA
戦闘機ではLMTに敗北、爆撃機ではNOCに敗北、次期ICBMではNOCに勝ちを譲り、満身創痍のずたぼろで工場閉鎖に追い込まれそうでしたが、米空軍訓練機の契約でなんとかもちこたえた同社事業です。
とはいえ米軍にすると次期戦闘機(F35の次)でも次期爆撃機(B21の次)でもLMT,NOCとコンペを競う企業がいなくなるのはまずく、これ以上防衛企業が減るのも避けたく、そんなこんなであれやこれやがあって同社に訓練機契約がもたらされました。
訓練機契約というともちろんF35の訓練機およびシミュレータ(間違う人がおおいですがシュミレータではない)のことであり、事実上米空軍からF35の訓練機は同社のものが適任とお墨付きをもらったようなもの。今後、米海軍、米海兵隊、日本、英国、同盟国へとその販路を拡大するのは間違いないことでしょう。加えて当契約は私が棺桶に入るころまで継続予定です。
まあそんなことより本業が・・・

IEX
LDOSとともにS&P500採用になった企業なのでちょっと気になってIRをちらりと見てみたら、
・ニッチなマーケットでリーダシップをとる。#1,#2戦略
・アセットライトなビジネスモデル
・戦略的M&A
・ちから強いキャッシュクリエイト
・シグニフィカントな株主還元でS&P500を遥かに上回るリターン
どっかで見たことあるなあって思ったらROPとおんなじかんじ。
ちょっと手を出してみたい。

防衛関連企業への投資はLMT,RTN,LHX,BA,LDOS,ESLTで総資産の5%に。
ジョジョに+5%で10%に持っていきます。

PM-MO
たぶん合併確定かな。

Altria Group (MO) 増配5.0%

International Flavors & Fragrances (IFF) 増配2.7%

Illinois Tool Works (ITW) 増配7.0%

2019/08/23

Leidos Holdings をちらりと見る

Revenue

DoD47%、米国政府や州38%


米国90%、国外10%


SAICをスピンオフ後、LMTのIS&GS businessを買収した結果、同事業他社比で売上規模は大。

Capital Deployment

2018年は80%以上を株主へ還元。有望なM&Aがなかったのかしらむ。

Capital-Light Business Model


Join S&P500
8月からIDEX CorporationとともにS&P500へ。AnadarkoとFootLockerがおみっとされた代わりに。

USV
昨年同社のMDUSV(Medium Displacement Unmanned Surface Vessel)がサンディエゴからハワイまで往復無人自律航行したのは記憶に新しいところ。現在はこの弐番艦を建造中で2020年に完成次第DDG-1000とともに実証実験にはいる。
米国ではSHIPS法により艦艇を今後二割増しにすることに。現状の建造力を考慮するとdecade単位の年月が必要だが、二割増しでも少ないというのが軍関係者の考え。
少ない艦艇数でも無人艦にISRを担わせ、有人艦がよりクリティカルなミッションを遂行するという分担がいいんじゃないかと。我が国も広大な海域を少ない人員で防衛する必要からunmannedな装備が増加中であり将来の導入は必須。

また現在海上物流を無人船舶に担わせようとさまざまな企業が実証実験中だが、同社USV技術の民間転用にも期待。無人船舶となると当然サイバーセキュリティ対策が必須だが、これは同社の十八番。無人船舶は蒸気機関以来の運輸物流革命と言われるが果たして。

2019/08/14

Ormat Technologies をちらりと見る

Geothermal

IEAの見通しでは、
2050年に再生可能エネルギーが全世界発電量の75%になる。うち地熱は3.5%と予想。
地熱は2010年比で2050年に10倍。うちフラッシュが3割、バイナリーが2割、EGSが5割。
EGSは完全な商業化に至っていないが2030年に商業ベースにのる。
ちなみに見通しというものは概して外れるものである。

めりでめ
○発電量が安定していてベースロード電源になる
○CO2排出量が極めて少ない
○エネルギー資源が枯渇しない
×調査開始から発電まで期間が長く余裕で10年とか
×実質的な建設候補地は限られる(温泉地、地震誘発懸念、など)
△他の発電と比較してコスト競争力を持つのは地熱フラッシュが2020年から2030年(高温地熱フラッシュは既に競争力獲得済)、バイナリーが2030年、EGSは推計困難(IEAの見通しより。なお見通しというものは以下略)

Revenue

米国45%、国外55%
Electricity Segment:調査、建設、運営、売電
Product Segment:自社製品販売

Portfolio

安定的なキャッシュフローが得られるビジネスを常時探しているが、現在注力しているのはTurkey, New Zealand, Chile, Kenya, Honduras, China, Indonesia , Ethiopia

OwnershipとGovernance
オリックスが筆頭株主で2割強を保有。boardに3名送り込んでいる。

Dividend & Share repurchase
連続増配でもなく、配当金も払ったり払わなかったり。
直近5年で自社株買いなし。

Performance


Miscellaneous
1966年からバイナリーの開発を始める。半世紀以上のexperienceとexpertise
調査から運用までおこなう垂直統合企業は世界で当社のみ。
バイナリーは地熱全体の25%、そのうち85%のシェアをにぎる。
バイナリー発電設備は200~1000kW程度の小型設備としてモジュール化されているため量産可能でスケールメリットあり。
Israel TA-35 Index採用銘柄。
米国発のEGS商用化を成し遂げた。ただし現時点ではまだ商業ベースにのっかっていないと思われる。
余談だが、日本では地熱資源をすべて利用できればほぼ全家庭の電力をまかなえるが、実際は国立公園や温泉地の資源が使えず残念なかぎり。

2019/08/13

Twitch

ゲーム実況配信というカテゴリーを知ったのはいつのことだったか。
今思うと黎明期を少しばかり過ぎたあたりのことか。
現在のようにボタンをぽちっと押せば簡単に配信できる環境などなく、先駆者達がさまざまなツールを使って配信していた。
配信ツールの使い方を紹介する配信なんてのもあったり。
サイトはustreamやjustin.tv(Twitchの前身)なんかで。
当然一方的な配信だけじゃあなくてユーザ参加型の配信も、キラーコンテンツはマリカーやらスマブラやらだったっけな。

さて本日のNMSによるとゲーム配信プラットフォームでTwitchは7割を占めているとのこと。
なんとそこまでとはな!
AMZNがTwitchを買収したのは2014年のこと。
ここにもAMZNが!やるなはげジェフベゾス!(このねたももう知っている人が少ないか・・・)
そんなわけでAMZN買わねばなるまいか。うーんむ。

2019/08/12

Elbit Systems をちらりと見る

Revenue


国外の売上比率が80%と高い。
売却先は、アゼルバイジャン、スイス、アイスランド、スウェーデン、ネーデルランド、ベルギー、フランス、イタリア、スペイン、マケドニア、ルーマニア、クロアチア、チェコ、グルジア、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、英国、米国、メキシコ、ブラジル、コロンビア、チリ、ホンジュラス、ウルグアイ、フィリピン、ってもう書ききれない。100か国におよぶ。
米国大手防衛企業のように主な取引先が米軍だとどうしても米国軍事予算に影響を受けてしまうが、当社のように世界中どこへでも売れるのは良。

Subsidiaries
米国、カナダ、オーストラリア、インド、ブラジル、英国、ベルギー、ルーマニア、ドイツ、オーストリアに。製造はおもに国内、米国、英国、欧州、ブラジルにて。

OwnershipとGovernance
Board Chairが45%保有。所有と経営が同じ方向を向くということで悪くはなかろう。ワンマンぽいと一長一短はあるが。

Dividend & Share repurchase
連続増配ということはなく普通に減配もあり。
直近5年は自社株買いをしていない。

Tax
イスラエルの配当課税は15%

Peers

他のやつらがPER18程度なのに対して当社は34といささか買われすぎているためかIPO以降のパフォーマンスは圧倒しているかに見える。

Miscellaneous
企業買収に積極的。2000年以降でも数十の買収をしている。
HRS-LLL合併承認のため事業売却させられたNight Vision businessを$350Mで獲得。
COLとともに作ったF35用HMD(下を向くと地面が見えるってやつ)を戦闘車両にも流用し、ほかの技術と併せて乗員2名での運用という省人・省力化も可能に。
軍用HDM技術を転用し外科手術用リアルタイムVR/AR画像提供医療機器を開発中。
Israel TA-35 Index採用銘柄。
主力製品はたぶんHMD,UAVのHermes,Merkava(Silver Chariot!)のBattle Management Systemあたり。あとUZIとか有名で同国の軍事衛星に関わったり。
国自体の歴史的経験も含めて各種upgradeに強みありと勝手に想像。
まわりを敵対的国家に囲まれているので企業より国そのものの存続がどうなのか。継続国家の前提に重要な疑義が生じている。まあ核保有をちらつかせているのでおそらくだが大丈夫。