不景気で:
経営陣「残念ながら本年の売上総利益は前期比5割減で10億となりました。」
経営陣「まず債権者へ。利息とあわせて債務5億を返済します。」
債権者「当然だ。債務返済は最優先事項である。」
経営陣「次に労働者へ。遺憾ながら全社員給与1割カットとし給与総額5億を支給します。」
労働者「景気も業績も悪いしガマンしよう。」
経営陣「最後に株主へ。遺憾ながら配当金はありません。」
株主 「利益が出てないのだから仕方あるまい。」
好景気で:
経営陣「本年の業績は絶好調です。売上総利益は前期比3倍で30億となりました。」
経営陣「まず債権者へ。利息とあわせて債務5億を返済します。」
債権者「当然だ。債務返済は最優先事項である。」
労働者「めっちゃもうかってるやん。給料増やせよ。」
経営陣「次に労働者へ。全社員給与は5倍とし給与総額25億を支給します。」
労働者「うむ。一生懸命働いたのだから当然だ。」
経営陣「最後に株主へ。遺憾ながら配当金はありません。」
株主 「・・・」
極端な例となりましたが、こんな世界は勘弁してほしいものです。
税金、役員報酬、PL上の支払い順序等々はとりあえず無視しました。
株主とは企業における最後のリスクの担い手です。
景気が悪いとき、会社へのダメージを株価の下落、無配と言うかたちのクッションで引き受けます。
そのかわり景気が良くなったときは株価の上昇、配当と言うかたちでリターンを得ます。
景気、業績が悪くても労働者のリストラや給与カットを最小限にして企業が事業継続できるのは株主という最後のリスクの担い手がいるからである。ということを少なくとも上場企業の労働者には知っていてほしいと思います。
日本では株主=悪者という図式がある気がしますが、米国ではどうなのでしょうか。
ちなみに冒頭のネタは次の本を読んで思いついたものです。
リスクを取らないリスク(著者、堀古英司)
とてもいい本だったのでおススメです。
印税は全額ボランティア団体に寄付されます。
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